実家を兄弟で相続したらどう分ける?不動産の4つの分割方法と「共有」の落とし穴【京都の不動産会社が解説】
- M.MIYA

- 6月20日
- 読了時間: 7分
更新日:6月25日
親が亡くなり、実家を兄弟姉妹で相続することになった——。
預貯金なら頭数で分ければ済みますが、「家」や「土地」は簡単に割れません。だからこそ、不動産の分け方には知っておくべき方法と、避けたい落とし穴があります。この記事では、京都・中京区の不動産会社「六連コンサルティング」が、不動産の4つの分割方法と、安易な「共有」がなぜ後々のトラブルになるのかを、不動産の視点からわかりやすく解説します。
「争族」を防ぐには、相続が起きる前の遺言・遺産分割の準備が有効です。
この記事でわかること
不動産を複数人で相続するときの「4つの分割方法」
それぞれの方法のメリット・デメリット
「とりあえず共有」がなぜ危険なのか(最大の落とし穴)
揉めずに分けるために、まず何をすればよいか

「家は1つ、相続人は複数」——分けられない財産の難しさ
相続財産が預貯金だけなら、話は単純です。金額を相続人の頭数で割ればよいからです。ところが、相続財産の大きな部分が「不動産」だと、とたんに難しくなります。
家や土地は、預貯金のように1円単位できれいに割ることができません。「実家は1つ、相続人は3人」という状況で、どうやって公平に分けるのか。この「分けにくさ」こそが、不動産を含む相続でトラブルが起きやすい最大の理由です。
不動産の分け方には、大きく4つの方法があります。順に見ていきましょう。
不動産の4つの分割方法
① 現物分割(げんぶつぶんかつ)
財産を「そのままの形」で分ける方法です。たとえば「実家は長男、預貯金は次男、別の土地は三男」というように、財産ごとに引き継ぐ人を決めます。土地そのものを複数に分筆して分けるケースもこれにあたります。
メリット:手続きがシンプルで分かりやすい。
デメリット:財産の価値がぴったり揃うことはまれで、不公平が出やすい。「実家を継ぐ長男だけ多くもらう」という不満につながることもあります。
② 代償分割(だいしょうぶんかつ)
特定の相続人が不動産を「現物で」受け取り、その代わりに他の相続人へ「お金(代償金)」を支払ってバランスを取る方法です。たとえば、長男が実家を相続し、その価値の3分の1ずつを次男・三男に現金で渡す、というかたちです。
メリット:実家を手放さずに残せる。「親の家を継ぎたい」という希望を叶えやすい。
デメリット:不動産を受け取る人に、代償金を支払うだけの資金力が必要。手元資金がないと成立しません。
③ 換価分割(かんかぶんかつ)
不動産を売却して「現金に換え」、その現金を相続人で分ける方法です。
メリット:現金は1円単位できれいに分けられるため、最も公平になりやすい。誰かに資金力がなくても成立する。
デメリット:実家など思い入れのある不動産も手放すことになる。売却にかかる時間や費用、譲渡所得税などを考慮する必要があります。
④ 共有(きょうゆう)
不動産を売らず、相続人全員の「共有名義」のまま持ち続ける方法です。一見、最も公平で揉めない方法に見えます。しかし——これが最大の落とし穴です。次の章で詳しく説明します。
分け方が決まったら、名義変更(相続登記)の手続きへ。進め方・費用・自分でやる方法はこちら。👉 相続登記の進め方(義務化・期限・費用・自分でやる方法)
最大の落とし穴:「とりあえず共有」が後で揉める理由
「決められないから、とりあえず全員の共有名義にしておこう」。これは一見、平等で穏便な選択に見えます。実際、多くのご家庭がこの選択をしています。しかし、不動産会社の立場から強くお伝えしたいのは、安易な共有は問題を先送りにするだけで、将来さらに大きなトラブルの種になりやすいということです。
理由は次のとおりです。
共有者全員の同意がないと「売れない」「貸せない」
共有名義の不動産を売却するには、原則として共有者全員の同意が必要です。一人でも「売りたくない」と言えば、売却できません。賃貸や大規模なリフォームも同様に、足並みが揃わないと進められなくなります。
世代が下るほど、共有者が「ねずみ算式」に増える
ここが最も深刻な問題です。共有名義のまま一人の共有者が亡くなると、その持ち分がさらにその子どもたちへ相続されます。これを繰り返すうちに、共有者が10人、20人と増えていきます。
そうなると、もはや誰が共有者なのか把握すること自体が困難になり、全員の同意を得るのは事実上不可能になります。会ったこともない遠い親戚と、一つの不動産を共同で所有している——そんな塩漬け状態の不動産が、日本各地で社会問題になっています。
共有は「平等」ではなく「全員を身動きできなくする」
つまり共有は、その場では平等に見えても、実際には全員がその不動産について何も決められない状態に縛りつける選択になりがちです。最初の相続のときに「面倒だから共有で」と決めたことが、子や孫の代に大きな負担として残るのです。
揉めずに分けるために、まず「価値を知る」こと
では、どうすれば揉めずに分けられるのか。現物分割・代償分割・換価分割のいずれを選ぶにしても、出発点は共通しています。その不動産が「いくらの価値なのか」を、客観的に把握することです。
価値が分からないままでは、代償分割の代償金をいくらにすればいいかも、換価分割で売ったらいくらになるかも決められません。逆に、信頼できる査定額という共通の「ものさし」があれば、相続人同士の話し合いは格段にスムーズになります。「いくらの財産を分けるのか」が見えるからです。
六連コンサルティングでは、京都市内、滋賀県南部を中心としてエリアを問わず不動産について無料査定を承っています。「兄弟で話し合う前に、まず実家の価値を知っておきたい」という段階でのご相談も歓迎です。「京都に住んでいるけど、相続した不動産は遠方にある」という方も安心してご相談ください。
「売って分ける」なら、売却のプロが力になります
4つの方法のうち、**最も公平で、将来に問題を残しにくいのが「換価分割(売って現金で分ける)」**です。現金なら1円単位できれいに分けられ、共有のように後の世代へ負担を持ち越すこともありません。「実家に誰も住む予定がない」「兄弟全員が遠方にいる」といった場合は、特に現実的な選択肢になります。
当社では、相続した不動産の売却仲介を承っています。相続人が複数いる場合の売却は、全員の意思確認や登記など通常の売却とは異なる配慮が必要ですが、提携する司法書士とも連携しながらサポートします。
換価分割(売って現金で分ける)を選ぶ場合の、売却の流れ・費用・税金はこちらで詳しく解説しています 👉 【京都市】相続した不動産を売却する流れ・必要書類・費用
※ 誰が何を相続するかという遺産分割の話し合いそのものや、揉めて調停・審判になった場合の対応は、弁護士・司法書士の専門領域です。当社は「不動産をどう分けるか・どう売るか」という不動産の側面からサポートします。
まとめ:不動産の分け方と「共有」の注意点
不動産の分割方法は4つ。現物分割(そのまま分ける)、代償分割(一人が取得し他へ現金を払う)、換価分割(売って現金で分ける)、共有(全員の共有名義のまま持つ)
「とりあえず共有」は最大の落とし穴。売却・賃貸に全員の同意が必要なうえ、世代を経るごとに共有者が増え、収拾がつかなくなる
どの方法を選ぶにしても、出発点は「不動産の価値を客観的に知る」こと
最も公平で将来に問題を残しにくいのは、売って現金で分ける換価分割
兄弟姉妹で実家をどう分けるか悩んだら、まずは不動産の価値を知ることから始めてみてください。初回相談は無料です。
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※ 本記事は2026年6月時点の情報に基づく一般的な解説です。遺産分割・相続登記など法的手続きに関する具体的なアドバイスは、弁護士・司法書士等の専門家へのご相談を推奨します。当社は不動産の観点からのコンサルティングを行います。




